手続の適正性

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 日本相撲協会の北の湖理事長(元横綱)は4日、抜き打ちの簡易尿検査で大麻に陽性反応を示した幕内露鵬と十両白露山について、8日にも判明する精密検査の結果にかかわらず、両力士の検査を新たにやり直したい意向を明らかにした。

両力士の検査やり直す意向 大麻疑惑で北の湖理事長


 この理事長の主張を刑事裁判にあてはめると、覚せい剤の自己使用についても、最初の尿検査で逮捕・勾留され、起訴された後に再検査して、(長期間覚せい剤を摂取しなかったことから)覚せい剤反応がでないときは、無罪判決を出さないといけない、ということになる。
 簡易検査、精密検査の実施手法が適正である場合、その結果に異議をとなえる根拠は、いかなるものであろうか。まさか抜き打ち検査が適正性に欠けるというのではなかろう。


追記

大熊町の県立大野病院で04年、帝王切開手術中の女性(当時29歳)が死亡した医療事故で、業務上過失致死と医師法違反の罪に問われた加藤克彦医師(40)に対する福島地裁の無罪判決について、福島地検は3日の控訴期限までに手続きせず、4日午前0時で無罪が確定。県は判決を精査し、加藤医師の過失を認めた05年の事故調査委員会の報告書を慎重に見直していく。

大野病院医療事故:医師の無罪確定 県、事故調報告書を見直しへ /福島 - 毎日jp(毎日新聞)


見直すということは、この最初の報告書がおかしかったということを事実上認めているのだが、その責任は誰がとるのであろうか。あるいは、そもそも最初の報告書は、専門家の意見など一切聴かずに作成されたいい加減なものだったのであろうか。だとしたら、そんなもので処分されてはたまったものではない。
さらに、刑事裁判で無罪なら処分しないというメッセージにもきこえるため、ますます刑事裁判を求める声が患者側、遺族側から強まる気もする。
刑事事件化するから医療崩壊するというより、医療現場(医療従事者)以外での無責任な対応が実は医療を崩壊させているのではないかという気がしてならない。

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コメント(2)

>Welshは現役の言語ですよ.

 前コメントで茶化して失礼しました。m(_ _)m
 ウェールズ語が独自の言語で文化も法律も慣習も別であると日本では認識されていないようです。
 英国と略称されていますが、スコットランドくらいにウェールズも文化の独自性があります。北京に対する上海や広東(香港)以上に。
 文化を異にするステイツ(自治州)連邦国家という概念や実態が日本では理解されていないようです。無理もないですが。英国王室のほかにスコットランド王がいることをご存じない方が日本に大杉。ちなみにウェールズは協議の共和国自治州だと思います(王制を廃止した歴史があるから)。
 某女史の世界的ベストセラーが誤解を招く原因かも(^^ゞポリポリ。ただ魔法使いと悪魔の文化は、英連邦の中で、ウェールズが一番です。民話の集積を見てそれがわかります。ピーターラビットや機関車トーマスの発想は、イングランドでなくてウェールズあればこそ!という私見(独断と偏見)です。

一神教からの多神教への文化敵侵襲を否定する立場から、わざわざ「魔女」とは書かず「魔法使い」と書いてるわけです。

ところで、日本人の大半はウェールズもカーディフどころか、ロンドンを首都としたイギリス等という国がないことも知りません(なお、BBCは受信料金で運営されるのが建前だから、ウェールズ語が公用語か否かとは直接関係ありません)。

ベッカムからライアン・ギグスとの連想は無理でしたかね…。どちらにしても、ウーケーは頭の痛い(訳の分からん)国です。

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このページは、Tetusya Ishiiが2008年9月 5日 07:26に書いたブログ記事です。

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