判例教材をどうするか

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 今週末からようやく夏休みです。とはいえ、来週の17日からまた教務の仕事が待っています。そのあとに、ロースクールの期末試験(問題作成もしないと。。。)、採点、講評・解説も、教務の仕事と平行してやらないといけません。しかし、なんで、教務の委員長ってこんなに仕事があるのでしょうね。
 というわけで、依頼されていた原稿の準備に取り掛かるのですが、字数が少なくて、手っ取り早く済みそうな百選から片付けようと思ってますが、そこで、ふと後期からの刑法総論の判例教材をどうするか悩んでしまいました。例年は百銭を使ってますが、今度はちょっとどうしようかと。まず、ここ数年の判例を全部授業で補充していますが、結構大変です。
 じゃ、判例六法にしようかと思ったんですが、そういえば、今年から変わるのですよね。ポケット六法は、例年、10月第1週に発刊されるので、すぐに買わせてつかってますが、判例六法はいつも11月上旬なので、教材として使用しにくいです。
 有斐閣の六法編集の方々は、どうも新しく出される判例六法Professionalを宣伝しなければならないので、こちらに力点があるみたいです。たしかにロースクールの学生より上になってくると、こちらのほうが必要なのでしょう。
 ただ、判例六法はじつは授業用教材、初学者向け六法としてはよいので、本当は、こちらにも力を入れてもらいたいところです。特に、最近は、セメスター制が一般化して、10月開講の授業も多いことからすると、判例六法の公刊時期も10月初頭にしてもらえるとありがたいところです。例年は、ポケット六法10月初頭、小六法10月下旬、判例六法11月上旬でしたから、今年は、判例六法Professionalが10月下旬、判例六法が11月上旬になるのでしょう。11月だとすでに違法論に入っています。
 どうしたものか。。。やっぱり百選かな?

追記

『有斐閣判例六法Professional』は本文2色刷・2分冊に,『有斐閣判例六法』は本文2色刷に決定いたしました。見やすさのため,条文部分と判例部分の刷り色を変えた2色刷りとなっています。
「ゆうひかく六法」アラカルト—本文2色刷,2分冊  2分冊にすると、多少持ち歩きやすくなりますね。ロースクールの学生や法科大学院を目指す人はこちらを使った方がいいでしょう。私の頃は、まだ判例六法がなく、模範六法を分野ごとに切り離して必要な法分野だけに製本し直して持ち歩いていました。判例付六法は、条文を探しにくいので、色分けは使い勝手をよくすると思います。
 なお、六法も、調べるためだけに使用するなら、電子媒体のものでもよいのですが、勉強するために使用するなら、紙媒体のものにすべきだと思います。辞書を読むというのは六法にもあてはまるのですが、電子媒体ではきちんと辞書・六法を読めないのです。

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