理論と実践

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専門法務研究科准教授 民事訴訟法専攻の北村賢哲先生にご自分の研究テーマ
「欠席判決」についてわかりやすくご紹介いただきました。

[From ポッドキャスト@千葉大図書館: 第7回配信 専門法務研究科北村賢哲先生]

 この先生は,ひじょうに意欲的かつ誠実な方ですが,この欠席判決を授業においても実践されているというユニークな方です。詳細は,不確かですが,授業で欠席を確認すると,その旨を公示し,次回授業で授業内容の理解を問う質問に答えると,欠席が治癒されるが,そうでないと,授業の単位修得を不可能にするというものだったと思います。
 授業参観もさせていただいたこともありますが,ひじょうに参考になるところもあり,一部は,学部演習等に反映させています。

 ところで,法科大学院は,法曹養成を担うものとされて,人によっては,理論と実務の架橋をはかるのだといわれます。しかし,実務家養成の場であるとしても,そこにべったりと張り付いたり,さらには埋没してしまうなら,理論の意味・機能は,果たさなくなるように思います。実務の外にあって,第三者として,いわば「客観的に」実務を見るからこそ,的確な評価ができるのではないでしょうか。当事者あるいはそれに近い人ほど,客観視することはできないものです。
 もっとも,なにが客観的なのかは,実は明らかではなく,人は,ものごとをみるとき,つねに自己の保有する先行理解に規定されてしまうものです。ただ,その先行理解を実務に染めてしまったはいけないのではないかということです。

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このページは、Tetusya Ishiiが2009年6月 2日 03:11に書いたブログ記事です。

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