小豆のつぶつぶ。正月に実家に帰ったとき,小豆をうりにしている某有名滋賀の和菓子屋の商品で,昔のような小豆のつぶつぶ感がなくなり,おいしくなくなったといっていたのを思いだし,なにか小豆のつぶつぶと思って,そろえたのが先斗町駿河屋の花あづき。干し琥珀の一種。ということで,似たような商品の笹屋伊織の幽寂とくらべる。
丸い「花あづき」に対して,六角の「幽寂」。少々花あづきのほうが大きい。花あづきは,小豆を寒天で固めて砂糖をコーティングしているが,幽寂は,練り羊羹で固めて砂糖をコーティングしている(この点で,幽寂の不利は否めない)。外側の砂糖の食感がまったく異なり,花あづきは,かりかり,ぱきぱきした感じで,固いのに対して,幽寂は,じゃりじゃりと弱い食感であった。これは,砂糖の色からも判別可能で,花あづきは,中が見えるような透明感のある砂糖のコーティングなのに対して,幽寂は,濁った感じのコーティングになっている。このため,花あづきは,わたしのような不作法・不器用な者では,黒文字で切ることはできない。そのまま手づかみでぱくつくしかない。
花あづきは,小豆がその存在感を主張し,小豆の香り,うまみでいっぱいになり,また小豆がつぶつぶしている。寒天は,つなぎの役目しかないようである。対して,幽寂は,羊羹と一体になった小豆を食べるというもので,小豆は,羊羹に埋没している気がした。これは,羊羹の量が多く,たんなるつなぎとはいいがたいところにも起因している。商品名通りなのか,小豆が幽寂を気取っている。
幽寂〜そうだ京都,行こう
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